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地域のコネタ

奈良 × 靴下

本日11月11日は、靴下の日です。
靴下の生産量1位は、奈良県。その理由は、奈良盆地の風土と時代を先読みする力、そしてたくましい行動力にありました。
奈良県は、古くから慢性的な水不足で米の生産量が少なく、それを補うために綿作や織物も行なっていました。幕末になると、大量のインド綿が日本に輸入され、日本の綿作は一気に衰退。一方で、近代的な紡績技術も海外から導入。輸入の紡績糸に切り替えながら多数の紡績工場が誕生しました。
明治になると西洋化が進み、西靴とともに靴下が必要に。当時の馬見村(現在・広陵町西部)で生地メーカーを商っていた吉井泰治郎(よしいたいじろう)がアメリカから靴下編機を導入し、のちに日本一の靴下の産地にまで発展しました。繊維問屋の集積地である大阪に近いという利便性やナイロン糸をいち早く取り入れたことも発展の要因といわれています。