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地域のコネタ

佐賀 × 海苔

1月31日から2月6日は、海苔ウイーク。
本日は、佐賀県の海苔についてご紹介。ここの海苔は、柔らかく、とろけるような甘さ、歯切れの良さが特徴です。佐賀県に面する有明海は、阿蘇山・多良岳・天山・背振山などの自然豊かな山々から湧き出た水が河川をつたって流れ込む、栄養分豊富な海です。さらに、河川水と海水が混じり合う塩分濃度が低い場所で養殖することで、くちどけのよい海苔になるといいます。
また、海に立てた支柱に網を張る”支柱式”で育てることで、潮が満ちているときは海の栄養分もらい、潮が引いたときは光合成をすることが可能に。(有明海は潮の満ち引きによる干満の差が非常に大きく、潮が引くと3~6メートルも海面が下がります)他地域で主流の”浮流式”養殖よりも手間がかかりますが、茜色の濃さが増し味わい深いものに仕上がります。

一方で、佐賀県では毎年30人が廃業しているという現実も。諫早干拓などによる漁場悪化、温暖化の影響とみられる不作や漁業者の高齢化が原因といわれています。また、韓国と中国の安価な海苔が輸入されることも、問題を深刻化させているとも。
新しく始めるにも、海苔は培養から加工まで脱水機や乾燥機など機械一式をそろえるのに4千万~6千万円の設備投資、さらに網の張り替えには人手が必要。船だけでは漁ができず、資金の人手もかかるため、後継ぎ確保が難しいともいわれています。