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ツルヤ商店(つるや品物店)

明治40年からつづく、籐職人の店。昭和40年から約10年つづいた籐製品ブームの後、安価な輸入品といかに対峙するかを考え、軽くて柔軟性のある籐の特徴を生かしたデザイン性の高い商品づくりに取り組んでいます。特に、地元・山形にゆかりがあるプロダクトデザイナーと協働したhairu(ハイル)は、籐のおおらかさは残しつつ汎用性が高いデザインと都会でも使いやすいコンパクトなサイズで、現代の暮らしにやさしく寄り添ってくれるシリーズです。時代に合わせた籐製品をつくりつづけるだけでなく、地元にある東北芸術工科大でゼミのサポートや授業を担当。さらに、高校で技術指導をしたりすることで、“籐製品=海外製品”という印象をもつ若者に、国産籐製品の存在を広く伝えることにも尽力しています。

籐(ラタン)製品の歴史

遣唐使が日本へもたらした籐製品は、弓や長刀(なぎなた)などの武器や建築の一部として身分の高い人だけが使用していました。江戸時代に籐工芸が進歩し、たばこ差し・花活・枕などの生活用具にも発展。明治・大正時代には欧米文化の輸入もあり、イスやバスケット・カゴにまで普及します。戦時中は生産中止となりますが、進駐軍の駐在がきっかけとなり復活。昭和40年前半は、口にいれても安心の自然素材と注目を集め、赤ちゃん用ベッドや子供用イスとして人気を集めます。それは、国内の籐職人だけではカバーできず、輸入品に頼るほどでした。約10年のブーム後は、大幅な為替変動もあり安価な輸入品に太刀打ちできない状況に。国内の籐職人が減少し、現在に至ります。

買えるもの:籐製品、つながりのあるデザイナー・地域の人の商品

つるや品物店

住所:山形県山形市宮町5丁目2-27
営業時間:9:00〜17:00
店休日:日祝、土曜は不定休
※事前連絡で、休日も可能な限り対応致します。

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  • ワークショップ(随時開催)

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