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地域のコネタ

香川 × 雑煮

お雑煮2日目は、香川県の”あん餅雑煮”をご紹介します。
雑煮の話になると、ほぼ必ず出てくる角餅、丸餅話。もともと、雑煮といえば丸餅だったのですが、江戸時代に江戸で人口が増加したため、大きくのばした餅を切り、量産したのが角餅の始まりです。そのため、大雑把に分けると、東日本が角餅、西日本が丸餅といわれています。

丸餅よりさらに手がかかっているものが、香川の”あん餅雑煮”。白味噌ベースの汁に、大根、金時人参などの野菜と“あん餅”が入っています。これは、香川の特産“和三盆”に由来しています。江戸時代は、黒砂糖がメインで白砂糖は高価な輸入品がほとんど。そんななか、高松藩が白砂糖の製法を生み出し、農民たちが特産品にしていたのですが、ほとんどは役人のもとへ。正月くらいは、自分たちも食べたいということであんこに砂糖を入れて、雑煮の餅にくるみ、こっそり食べたといわれています。役人監視をくぐり抜けるために、塩入りのあんこを包んだ“塩あん餅”も一緒につくっていたという話も。なんでも好きなものが食べられるいまの時代からは、考えられない話です。
ちなみに、香川内でも様々な雑煮があるようで必ずあん餅ではないようです。

※コメントなどで、あなたの家のお雑煮を教えてください。