地域のコネタ
雛祭り調査7日目は、山形県西村山郡河北町で行われる1月遅れの”谷地雛祭り”をご紹介します。
ここのひな祭りは、雛人形や節句用の食品だけでなく、だるまや玩具などバラエティ豊かなものが揃います。それは、もともと500年ほど前に毎月のように行っていた市の旧暦3月2日が、”節句市”や”おひな市”と呼ばれるようになったことに関係しているかと思います。
メインとなる雛は、江戸時代に紅花交易※で栄えたこのエリアに京都から伝わったもの。美術書にも掲載されているような享保雛(きょうほびな)や古今雛(こきんびな)、江戸時代に京都でつくられた丸みのある童型の”御所人形”や、逆八文字の眉・釣り眼で切れ長・への字に結んだ口が特徴の”竹田人形”、平面でありながら立体感のある”押絵雛”など多種多様です。
雛へのお供えとなるのは地域色が出ており、ニシンやタニシ、野老、あさつき、クワイ、岩海苔の巻きずしなどがあります。
人形の祭典のような雛祭りに、ぜひ足を運んでみてください。
※紅花は、着物の染料や化粧品の原料として貴重なものでした。
▼山形県河北町 谷地雛祭り
日程:4/2(月) 、4/3(火)
場所:山形県西村山郡河北町(紅花資料館で等身大のおひなさまを展示)