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地域のコネタ

東北 × 布

本日からは、布が貴重だった頃の庶民がまとった衣服をご紹介します。

世界的にみても、貴族や権威のある人たちの服は残っているものの
むかし庶民がきていたものは亡くなった時に一緒に埋めるか焼いてしまったためなかなか残っていないといいます。

日本では布が貴重だったため、ツギハギをしながら大切に受け継がれてきた時期があり、それはボロと呼ばれています。

なかでも、綿を栽培できなかった東北では麻の種まきから布をつくり、
冬に機織りをして、破けると補強と防寒のためにツギハギを繰り返してきました。

日本人は恥ずかしいものとしてあまり表舞台には出てこなかったのですが
不規則で完璧でないツギハギの布がわびさびや質素な和の精神を感じさせるといわれ海外では現代アートのような評価を受けています。

また、世界的に活躍するコムデギャルソン、ルイ・ヴィトンなどもボロをテーマにしたコレクションを発表したこともあり世界的に注目を集めています。

市井の女性たちが家族のことを思ってつくった衣類。明日から詳しくご紹介しますので、どうぞお楽しみに。