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もみじ饅頭

(広島)

仲居さん→初代総理大臣

593(推古元) 年に創建され、増築を繰り返すことでいまの美しい姿となった世界遺産・嚴島神社。気軽に、東京から行ける航路ができたのは、1900(明治33)年のこと。観光客が増加したこの時期に、もみじ饅頭は誕生しています。これには、女好きと噂されている伊藤博文の何気ない一言が関係していたといわれています。

宮島にある旅館・岩惣には、当時、数多くの高官たちが宿泊しており、伊藤博文もその一人でした。美しい紅葉谷のそばにある旅館で、彼は茶店の若い娘の手を見て、こう言ったといわれています。「この紅葉のようなかわいい手を食べてしまいたい」と。これを聞いていた仲居さんが、取引先の和菓子職人に伝えたことで、1906(明治39)年、紅葉型の饅頭が完成したといわれています。つまり、もみじ饅頭は、初代総理大臣のふとした一言で、
旅館の仲居さんや和菓子職人が多くのことを思いめぐらせて完成したお菓子。

のちに、もみじ饅頭と名前を変えたこれは、B&Bの漫才を大きなきっかけとして、全国区のお菓子にまで成長を遂げました。いまも、総理大臣の言動から名物菓子が誕生していますが、どうやら昔から変わらず行われていることのようです。


もみじ饅頭(広島)

※写真は、もみじ饅頭が発展した菓子“生もみじ”です。

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